肖像と名声

肖像と名声

エルビス・プレスリー、マリリン・モンロー、毛沢東・・・1960年代は、「肖像」のインパクトが強い最後の時だった。それらの肖像を、缶詰や飲料水のパッケージと同様に扱って、アンディ・ウォーホルは多量の作品を作った。
他にもビートルズや、J.F. ケネディなど、各分野に、ヒーロー、ヒロインたちがキラ星のようにいたものだ。

しかしその後は、60年代をシンボリックに代表した強いキャラクターは現れていないかもしれない。もちろん、いまもセレブはたくさんいるし、ヒットメーカーのミュージシャンも、影響力のある政治家も登場している。
もちろんダライ・ラマのような宗教的な指導者の何人かはアイコン化している。宗教家は、宗教のアイコンを引き継いでいるからだろう。
だが、60年代を華やかに飾った人たちのようにはいかない。

ただ小規模なアイコンは増えたかもしれない。それはメディアが、大規模メディアだけでなく、小規模なメディアが大量に増えたからだ。

アンディ・ウォーホルは、「将来、誰もが15分間世界的に有名になるだろう」"In the future, everyone will be world-famous for 15 minutes."と1968年に言った。「15分間の名声」として知られる。

これはセンセーショナルで、いまでも語り継がれている言葉だ。これは起こりうることのように思われたからだ。

しかし、本当にそうだろうか?

いまは名声を得るということはないが、「バズる」ことはありうる。バズとは英語のbuzzに由来している。もともとハチなどがブンブンと飛びまわる音から来ていて、噂などが飛び交うこへととつながった。

ソーシャル・ネットワークはずっとブンブンいっている。world-famousにはならないが、ブンブンすることはできる。




Back to blog